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久保田一竹美術館

2018年5月3日 10:51  日々の暮らし 

昨日は、山梨にあります久保田一竹美術館に伺いました。


インドの古城に使われていたものを組み合わせて作られた扉です。

この入り口から一歩中に入ると、すぐに久保田一竹の世界である自然が広がります。


久保田一竹の辻が花については、今まで何度がご縁があるものの、購入に至っておりません。

それは茶の湯に辻が花は好ましくないと叔母に言われていたからかも知れません。

裏千家であった叔母は茶の湯の着物に大変厳しい人でございました。

辻が花が好ましくないということではなく、あまり華美なものは控えなさいという意味であったと今は理解しております。


個人的には絞りの技法が好きですので、辻が花は好きな着物の一つです。

とはいえ、私の存じている久保田先生の辻が花と、こちらに展示されていた辻が花とでは全く印象が違っておりました。


館内の写真は撮れませんので、どのような作品であったかをお伝え出来えできないのが残念でございますが、久保田一竹の辻が花は、着る着物というより、鑑賞する芸術作品であります。

私にとっては着物ではなく、絵画を見るような気持ちで鑑賞いたしました。




こちらの美術館は2009年のミシュラン観光ガイドで三ツ星を取っています。

どこの景色を見てもまるで手を入れていないかのような自然の美しさがございます。



自然に溶け込む石つくりの洞窟のなかに、久保田一竹がお母様の為に作られた慈母像がございます。


その辺りの気があまりにも良いので、日常で調整できていない自分の気をじっくりと整えさせていただきました。



展示室の奥にある茶室「一竹庵」。

目の前一面に龍門の滝が流れ、自然と一体になりながらお抹茶を頂ける贅沢な空間でございます。




茶花は庭に咲いている躑躅。菓子も庭に見事な姿を見せていた藤の花。



自然と着物とは一本の線で繋がっていて、その世界が好きであるからこそ、草木染や手織りにこだわるのだと改めて自覚いたしました。


いつもはクラシックホテルか旅館に宿泊することがほとんどですが、GWで娘と一緒でしたので、今回は彼女の好むタイプの宿に致しました。


今回の宿、ラビスタ富士河口湖は、とても広く快適でございました。

富士山を目の前に、テラスにて豆から挽くコーヒーを飲みながらのんびり過ごし、お部屋についている露天風呂も足し湯がボタン一つですぐにでますので、大変便利でございました。

フルコースのディナーもおいしく頂きました。

このGWはフレンチのコースを頂く日が多く、体重計が怖いです・・・・。






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