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本を出しました【日本の色図鑑】

2018年5月18日 11:46  日々の暮らし 

監修させて頂いた本がようやく書店に並びました


以前NHKのお仕事をした時に、雪乃先生は今後どのような活動をしていきたいとお考えですか?という話になったことがあります。

伝統文化を子供時代からしっかりと覚えさせ、途中途切れることがあっても必ず日本の文化に戻れるよう、素地を作ってあげたいと考えているとお話しした記憶があります。


そのためにできることは、子供たちに本当の日本の色を教えること。


幼稚園や保育園の遊具や室内の色、玩具、制服、それらに日本の色を使ってほしいと考えています。

講演でもよくお話しさせて頂くテーマです。


TVで放送されている今流行りのアニメの色は、気分を高揚させたり、楽しい気持ちにさせることは出来ますが、優しい気持ちや落ち着いた気持にさせる色ではありません。

髪の毛の色や、動物の色、食べ物の色など、既成概念を全く無視した色使いの作品も多いのです。

そういう意味ではジブリなどの作品が一番現実的で美しい色使いだと思っています。


今回は難しい専門的な色の本というより、子供もお母さんも一緒に楽しめるものを・・と思って作りました。

身近な生活の中から、色を探し出せるようなビジュアルブックでもあります。



イラストは大好きな松尾ミユキさんです。

私は彼女の書く世界観が好きで、特に猫や、鳥のイラストのグッズを愛用しています。

http://www.matsuomiyuki.com/work/
 

日本の伝統色は、奈良平安時代の古典色と、江戸時代以降のやや現代的な色とにわかれます。


私の教室では両方お教えしていますが、日常生活に使いやすい色は江戸時代以降の色になります。

今回は更に新しい色も入れてあります。

日本の色も少しづつ時代と共に変化しているように思います。


昨日恵比寿アトレの書店に並んでいました。

とても嬉しかったです。

もしお近くの書店にない場合は、アマゾンでお買い求め頂けましたら幸いです。


日本の色は私達の暮らしの中にあって、支えてくれています。

空の色、緑の色、落ち葉の色、果物の色、そんな身近な色達を意識してみることで、デジタルの世界から抜け出し、本来の私たちに戻れるのではないでしょうか。


現実はPCや携帯の中ではなく、土の中に生きる小さな虫や、道端の雑草にある大切な命であると思っています。


どうかこの本が、学校や図書館で、子供たちやお母さんたちに長く愛されますように。


そしてこのような機会を与えてくださったmomo編集部の方々、素敵なイラストの松尾ミユキさん、ありがとうございました。


吉田雪乃 拝


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