いろのこと

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自然のいろで染める

2016年8月1日 10:08  草花の色 

ちいさくて繊細な花からこんなにあざやかな色が出るってすごい。


久しぶりの草木染。

館長がえんじゅの花を取ってくれたので、東京にもってかえりその晩にすぐ染めました。



工房にある大きなえんじゅの木。

花や茎はぜんぶ染料となり、あざやかな黄色にそまります。

東京では染料は染料屋さんで買うしかなく、採取してすぐにそめるなんて贅沢のきわみ♪



枝についている葉をとりのぞいていると、小さなむしたちが、え??っておどろきながら去っていく。

のんびりしてたんだろうな~。虫さんごめんね。

せみさんの抜け殻も、東京だとこわいのに、ここだとこわくない。

ちょうちょも東京ではにげるくせに、ここだと自分から追いかけていく。

環境によってにんげんは変るんだな。



おうちにかえって、すぐに煮だして染めました。

切ったばかりだから、枝も花もまだ生きていて、その命が水に移っていく。

香りも強い。

あくも強い。

自然のエネルギーが全部染み出ていくころに、布を静かに入れていきます。




黄色はにがてないろの一つ。

キモノではむずかしいけれど、洋服だといい感じに着こなせます。

なにより、自然のエネルギーが凝縮された色をまとうことは、魂が喜ぶこと。

自分の手で染めることの意味はこういうことなんだね。


 


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