京都老舗旅館・柊家
紅葉が終わるころの静かな初冬の京都が好きです。
プライベートの京都の宿は、蹴上にある佳水園の「雪8号室」に宿泊することが多かったのですが、今年は柊家さんにお世話になりました。
佳水園は村野藤吾氏による現代数寄屋作りの傑作ともいわれています。
娘がまだ幼いころから宿泊したことが、彼女の感性に触れてのちに建築家をめざすきっかけになったのではないかと、そんな親ばかな事を考えたりしています。
俵屋さんは子供の頃宿泊しましたが、柊家さんと炭屋さんは伺ったことがありません。
急に決まった京都ゆえ、炭屋さんには空きがなく、柊家さんに。
お料理を考えると柊家さん、宿の全体でいえば、俵屋さん。叔母の意見です。
今回は木造二階建て数寄屋作りの本館に。
お抹茶と旅館オリジナルのお菓子を頂き、夕食まで宿でのんびりと。
二階のお部屋からお庭が見下ろせます。
お部屋は広く、天井も高く、とてもくつろげる空間です。
お風呂は何か所かあり、それぞれ貸し切りで時間ごとに予約となり、私は檜のお風呂でゆったりとさせて頂きました。
食事の時間をゆっくり楽しみたかったので、お写真は一枚だけ。
本当においしかったです。その一言につきます。
この旅館にしてよかったと思わせる、お料理です。
家では、お櫃からご飯をよそってあげることがないので、とても懐かしい気持ちに。
東京に帰ったら、お櫃を買おうかしら・・・と思ったりしました。
翌朝は、新聞を読みながら渋いお茶と梅干。朝食も大変満足いたしました。
一泊二日の旅では、いつも帯と小物だけ変えるようにする場合と、着物だけ変えるようにする場合と二通り。
今回は帯と小物だけを変えました。
汗をかく時期はキモノも長襦袢もすべて替えを持っていきますが、
汗をかかない時期であれば、替えは肌襦袢と足袋、半襟と携帯用の裁縫道具ぐらいです。
柊家さんでは着物でのお支度がとてもやりやすく、着物用のハンガーもご用意してくださいます。
今回のお部屋担当は偶然武者小路千家の方。
お茶のお稽古の話でもりあがり、楽しかったです。
お心づけのお返しにと素敵な香りの文香を頂きました。
子供の頃の記憶しかないので、もう一度大人になってから俵屋さんに泊まってみようかしら。
炭屋さんはお茶の社中の方とご一緒した方が楽しいでしょうし。
また今年の桜の時期が終わり静かになったころにでも・・・・。