夏のきものと洗うことのまとめ
5月ぐらいから急に暑くなったかと思うと、寒いくらいに涼しい日があったり、それを越して梅雨明けからいきなり耐えられないほどの猛暑に突入するのが日本の夏のようです。
毎年毎年、この暑さはありえないとぼやいているものの、なんだかんだときものを着ています。
今はまだ涼しいのですが、梅雨明けが恐いです・・・。
それでなくても少ないきもの人口であるのに、猛暑日のきもの姿は道行く人に驚愕の表情をされることも。
暑いのにえらいわね~と労いの言葉をかけてくるおばあちゃんもいて、なんとも妙な気分です。
夏のきものは洗いたいと先日単衣の夏紬などを何枚か洗いました。
この紬も洗ったばかりです。
幸運なことに何の問題もありませんでした。
しかし単衣の紬などは失敗もないでしょうが、やはり洗うのは慎重に自己責任でと言わざるを得ません。
私の紬や帯はたまたまうまくいっただけであり、一般的にはお勧めできないようです(成功率が高いのはあくまで単衣のみです)
しかしそうはいっても、仕立てたままで水洗いをやってくれる業者さんはあるのです。
私の調べた限り4件。
とてもお安い価格でお願いできます。
普段着や最悪縮んでしまってもという方はこちら(統計的には7割ぐらい成功だそうです。)
もし縮んでは困るようであれば、万が一のお直しが付いているコースを選択が良いです。和裁士さんが多少入るので価格が少し上がりますが。保険的に。
お電話すれば丁寧に説明してくださいます。
https://www.kyoto-happy.co.jp/carementeh/service/kimono/
ここは価格が少々お高いですが、特殊な水洗いなので縮みは100%全くないそうです。
人気があり今はとても混んでいるので、時間がかかるようです。
http://kimono-minaki.com/maintenance/
ここの名水洗いは、どのように洗っているか写真で説明しています。
特殊技術で縮みの心配はなく、安心してくださいとのこと。
もう一軒は知り合いの呉服屋さんです。
メールでやり取りさせていただきましたが、こちらも全国から沢山の着物を仕立てたまま水洗いしているようです。すごいです。
どのお店の方も自信をもって丁寧に説明してくださいました。
洗い張りしか選択がなかった時代ではなく、いろいろ変わってきているのです。
祖母や叔母の着物でも、樟脳のにおいや香水のにおいがして、丸洗いではなかなかとれなく、洗い張りしてまで着るのか?と考えた時に、洗い張りの半額以下の料金で、そのまま仕立てたまま水洗いして頂けるならそれはとても助かることです。
きものではないのですが、かえってきもので説明するといろいろ問題があるので、このサイトを張っておきます。
スーツの水洗いの業者さんです。
ここにはなぜ水洗いが必要なのか、縮むのはなぜか、縮んだらどうすればよいのか。
かなり詳しくかいてあります。
これを読むと、きものもスーツも一緒であることが理解できます。
http://www.vightex.com/rep/06/03/
選択は自分自身にあります。
もしお下がりのきものがあって樟脳のにおいやカビなどが気になる場合。
夏きものや単衣で汗をかなりかいてしまった場合。
単衣などを個人で洗う、仕立てたままの水洗いを業者に頼む、水洗いをせず丸洗いだけにする。
お金をかけても洗い張りをする、そもそも絹は洗わない、お下がりの樟脳のにおいなどは我慢するもしくは着ないで処分する。
汗をかく時期は木綿か麻だけを着る。
少々暑くてもポリエステルを着る。
これらの選択があります。
叔母たちが85歳を超えて、沢山のきものが私のところに来ることを、喜ぶべきか気が重いと感じるのか。
もし、これが着物でなく、スーツやブラウスだったら迷わず処分するでしょう。
サイズも流行も違うので・・。
きもの=高価であるから処分してはならない。
処分しても二束三文にしかならないからもったいない。
最悪作り変えて再利用しなければ着物がかわいそう・・。
そんな呪縛に押しつぶされて、身動きが取れなくなっているような気が(苦笑)