キモノのこと

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森田秀子の帯とお茶

2018年2月25日 11:05  

昨日のお茶は森田秀子先生の帯を締めてお稽古いたしました。


森田先生は、女子美術大学工芸科時代に、柳悦孝・芹沢銈介・柚木沙弥郎の各氏に師事。染織を学ばれた方でございます。

染色作家の柳悦孝は民藝運動の柳宗悦の甥にあたり、女子美術大学工芸家の草創期中心的役割を果たした教員でもあります。

また学生一人一人の体型に合わせ自ら設計・創作した織機を与えたのだそうです。

先生の工房の機は森田先生が柳先生のご指導のもと何度も試作を重ねて今に至っております。


ここ数年何台かの機で織る機会があり、腰痛もちで小柄な私には合わないものもいくつかございましたが、今の工房の機は、そういうストレスが全くありませんので、それはやはり柳先生と森田先生が試行錯誤で長年の研究のもと作られたで機あるからこそなのだろうと思います。



結城の無地紬と溶け込むような色ですので、帯締めを強めの色にしました。

以前は、織には染帯、染には織の帯という概念でおりましたが、今は好きな組み合わせで着ております。


自然界の色と手織りの暖かさは、お茶のお道具に良く合います。(茶碗は備前でございます)

華やかな小紋でのお稽古も好きですが、このような控えめの色目の紬でのお稽古も気持ちが落ち着くものです。


森田先生の帯はモダンでスッキリしておりますので、どのような着物にも合わせやすく長時間締めましても少しも圧迫感なく、軽くてまるで空気を含んでいるかのようでございます。

着物も帯も、本当に自分に合っているものであれば、洋服よりも楽で自由な着衣だと思っております。



先日のお軸は、貞明皇太后宮大夫や宮中お歌所所長を務めた従二位 入江為守子爵の和歌でございました。


あけわたる高嶺の雲のむらさきは、うすくれないにいろかわりゆく

春は曙といますが、夜明け前に紫に見えた山の頂にかかる雲が、夜明けとともに次第にあかるくなってゆく様子が目に浮かぶようです。

千駄木のお稽古は先生が毎回お炭をご用意してくださいまして本格的に行っており、両忘会の軸になっているクラスですが、四月からは日本橋三越のお茶室を使いましての新規クラスが開講いたします。

こちらは月一回のお仕事帰りに学べるクラスです。

人数に限りがございますので、お申し込みはお早めにお願いいたします。


詳細はまたお知らせいたします。


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