浦野理一と郡上紬そして手織りの腰紐
昨日のお稽古は久しぶりに郡上紬を着用いたしました。
きものを着る時、ご一緒する方やその場の雰囲気を考えてコーディネートいたします時と、ただひたすら自分の好きなものを着させて頂く時と、二通りございます。
昨日のお稽古はただひたすらに好きなものを・・・という日でございました。
この浦野の道行は、どんな紬とも相性が良く街中に溶け込む色でもありますので、華美にしたくない時に大変役に立つものでございます。
手紡ぎ・草木染の郡上紬は、着るごとにやわらかくなっていきますので、時間をかけて自分のものにする紬。
バッグは、私の所属する「月の港」工房の手織りのものでございます。
「月の港」の作品は新宿の二葉苑さんに置いていただいております。
お懐紙入れも、手織りのものです。
紬の時に合う懐紙入れなどがなかなか見つからず、これは工房の森田先生の作品を譲っていただきました。
帯は浦野理一の羽織を名古屋帯に仕立てかえたもの。
羽織としてはやや強い色でしたが、帯にすると良い感じになりました。
ここのところ、腰紐は手織りのものを使っております。
相変わらず伊達締めなどは使わず、この2本だけで着つけております。
手織りのせいか、収縮性も多少あり苦しくなく、ずれることもありませんので結ばず脇で挟み込むだけで着物は落ちてきません。
着丈の短いきもので腰ひもをかなり下に締める時、お端折りからちらっと見えてしまっても、これだとあまり気にならないのも良い所です。
こちらは新年のご挨拶にお茶の先生から頂いたもの。
とても可愛らしくおめでたい柄でしたので、娘の成人式に使わせて頂きました。
昨日の稽古は自在棚でございました。
武者小路千家八世一啜斎休翁宗守が好んだ棚です。
自在棚は戸袋と欄干を自在に置き換えられるので、炉と風炉の左右いずれの勝手にも用いられるのです。
茶室が6畳以上あれば、このような棚は便利ですね。
私はマンション住まいですので、茶室をもてるのはまだまだ遠い先の話になるかと・・・・。
茶花は曙と黒文字。
黒文字の切り口からなんとも良い香りがいたしましたので、残りをもちかえらせていただきました。
帰宅しましてもいつまでも良い香りがしておりました。
黒文字のアロマオイルは日々日常で使用しておりますが、やはり新鮮な枝からの香りとは多少異なるような気がいたします。
こんな些細なことが嬉しくて、昨日は一日中機嫌よく過ごすことが出来ました。
喜びの沸点が低い事は、幸せな事だとつくづく思います。
今日も温かい日差しで穏やかな気持ちになります。
楽しい一日をお過ごしくださいませ。