能を見ることで穢れを落とす
昨日は午前中に仕事を切り上げて宝生能楽堂へ行ってまいりました。
久しぶりの野村萬斎さんの狂言を見て、この方はやはりお綺麗だわ…と感心してしまいました。
佇まいだけでなく、存在そのものが美しい方です。
お能を見るといつも気持ちがすっきり致します。
そして体中を良い気がまわるようになります。
昨日の能は「土蜘」
少女小蝶の美しい面から後半洞窟に住む土蜘の恐ろしい般若の面に変わるとき、その怖さの中の美しさに背中がゾクッと致します。
また大鼓・小鼓・太鼓・笛などの鳴り物を全身に受けますと、己にたまっている邪気がすっかり洗われるような気がいたします。
能は難しいと思われる方も多いかと思いますが、私はその世界観が好きで、静かで優雅な舞・濁りのない美しい音、配色の素晴らしい装束、そして能面。
その中にいるだけで日頃の穢れが浄化されるような気がいたすのでございます。
昨日の着物はお茶ではなかなか着用が難しい辻が花の訪問着です。
辻が花はおしゃれ着の範囲となり、正式な茶会などには着ていけないと教わりました。
今はもうそんなことを気にする方もいないかと思われますが、祖母の教えや叔母の教えは呪文のように私の心に重くのしかかっております(笑)
この辻が花は叔母のお下がりですが、すべての着物に紋が入っているのにこれだけは入っておりません。
やはりお茶ではだめよ・・・と言われているような気がいたしまして、結局出番があまりございません。
本来能を見に行くときは、小紋や紬などでよろしいかと思います。
あまり大げさなものも目立ちます。
昨日はどうしてもこの辻が花を着たいと思ってしまいまして、おしゃれ着の範囲ではございますし・・・・。
最近は着たいと思ったら常識を著しく離れないものであれば多少は良しとしております。
少し我が強くなっております(笑)
どうぞお許しくださいませ。
夏以降きちんと髪をセットするようにしております。
髪のセットは、頭のはちの部分の出っ張りや、後頭部の形などを考え、どこをトップにするか、耳を隠すか出すか。
顔の形に合わせタイトにするかややふっくらするかなど、細かく考えてセットしますと、自然で大げさにならない髪型になります。
美容院ではどんな頭の形の方でも同じようなセットになってしまうことがあり、そうなると違和感が出てしまうことも。
また当たりはずれもあります。
美容院できっちりセット致しますと、娘などに宇宙船のようだといわれてしましまいます(泣)
私の場合はふわっとまとめる方が良いようです。