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西の女と東の女

2019年3月16日 12:45  



前回の京都出張で気が付いたのですが、私は新幹線が名古屋を過ぎますと、どこかホッと致します。

京都での記憶は、七五三の着物と簪を選びに祖母と。また、ぽっくり(こっぽりとも言います)の職人が東京におらず、京都まで買いに行ったことが最初でございます。


京都に祖母の妹がおりまして、大変優しく(東京の祖母はとても厳しい人でしたので)その人に会うと緊張が解けるようで、私がなつくものですからとても可愛がっていただきました。



若いとき、時々着付けを習う先生は関西の方で、日舞の先生は京都の方でした。

私の時折でます中途半端な気持ちの悪い関西訛りはその先生方の影響かと(苦笑)

なるべく出さぬよう気を付けておりますが・・・・。


長年東京好みの着付けとスタイルでしたが、50歳を過ぎたあたりから体型にやや変化が出まして、首回りや胸の肉が落ちそれはとても気に入っておりますが、着付けを変えていかなければならないと実感しております。


一番最初に変えてみましたのは、長襦袢でございます。

今まで紐一本で楽に着つけてまいりましたが、ここにきてあえて伊達締めをしっかりするようにいたしております。

やや厚みのある正絹の輪出しの伊達締めが補整代わりになっております。


また今までは洗える長襦袢を中心に着ておりましたが、我が家にあります正絹襦袢の反物を全部仕立てに出し、かなりの枚数になりましたので、普段でも気軽に正絹の襦袢を着ております。


乾燥の時期の静電気が苦手で、正絹のしっとりと馴染む肌ざわりに癒されるというのもございます。

落ち感による丸いシルエットや長着のたおやかなドレープ感も正絹でなければ出せないものもございます。

一番汚れやすい袖口の部分と痛みやすい裾の部分に、羽二重の胴裏の端切れや、八掛の残り布などを軽く縫い付けており、汚れたら外して洗っております。

最近は悉皆も安くなり、襦袢を頻繁に出してもそうそう気にならなくなりました。

もちろん袷の時期のことで、単衣や夏の襦袢は正絹はなかなか難しいように思いますが・・・。


衿も広衿の方がふっくらと優しいかんじになりますので、徐々に仕立て変えております。

東はすっきりと無駄のない細めの衿元。西はふっくらと優しい衿元が好みといわれております。


半衿ですが、あまりきつい白が似合わなくなり、かといって黄みを帯びたものも、私の肌ではくすんで見えてしまいます。

くすむと老けてみえますので、真っ白の方が良いのですが優しい感じにはならない・・・・。

ということで、正絹の生成りが少し入った白に、桜色の青みがかった薄いピンクをかけた半衿を使っております。

この半衿は顔色がやさしく澄んだように見え、洗える正絹ですのでとても重宝しております。




草履は「ぜん屋」さん以外のものを履いたことが殆どなく、東京好みの細い台に細い鼻緒で、つま先に突っかけ歩くスタイルで長年通してまいりました。


前回のお仕事で初めて「伊と忠」さんの京好みの草履を試してみましたら、鼻緒の裏に別珍がついており、当たりが柔らかく快適でございました。

またゆったりとした小判型の形も、すっきりとした東京好みとは違いますが、優しさがあって良いように思いました。

左が「伊と忠」さん、右が「ぜん屋」さんでございます。



西の女と東の女が並んでいるようで面白いわと思ってしましました(笑)




歳をとり、全体的に丸くなりました(性格も含めて)

今の私には京風な優しい感じが良いようです。

着付けもコーディネートも東と西とでは違いますが、今の時代は良いとこどりでミックスでよろしいんじゃないでしょうか。









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