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自己価値を高める赤紫

2016年9月22日 14:18  草花の色 

赤紫はネガティブな気持ちを解放して自己価値を高める色と言われています。


藍染のスカートに合わせて染めた赤紫のコットンのブラウスです。

染色はコチニールです。

コチニールはサボテンの表面に生息する3ミリほどの小さな虫ですが、

食品ではかまぼこのピンク、かき氷の赤いシロップなど日本に昔からある食品の色素として有名です。

また戦国武将の陣羽織に使われているほど、古くからある染料でもあります。


虫ときくだけでびっくりされる方も多いのですが、天然色素です。


わたしは、食品の赤は紅花しかとらないようにしていますが、染色でのコチニールはなくてはならない色です。

赤紫は、赤の情熱と紫の神秘性をかね合わせた、女性の強さをあらわす色です。

依存から離れる色でもあります。



紅花は黄みの入る紅ですが、コチニールは青みの色。

私の得意な色でもあります。

もう少し紫が強くなると、紫根や貝紫などがあります

しかしどちらも手軽に染めれる染料ではありません。



マキマロさんのワンピースにあわせて、手織りのリネンのストールも染めました。

木綿やリネン素材に染めるには

下処理が多少面倒ですが、

繊細な絹と違いざっくりとした自然そのものの色に仕上がることが多いので

私は大好きです。



こうしてみると、

自然染は綺麗で鮮やかな色がおおいです。


帯揚げは先日染めた藍の生葉染め。

みどりはえんじゅの黄色に生葉をかけて緑に染めたものです。


夏の終わりごろから台風ばかりで着物がつらくなってしまう日も多く、

そんなときは草木染の服をきて、

無理せず私らしいスタイルで仕事に向かっています。

叔母に、まいにち雨だし暑さと湿気でキモノがつらいの(泣)とこぼしたら、

あなたは何をやってる先生なの?ときかれました。


私は色の先生なの・・と答えると


じゃ、キモノであろうと、なかろうと、

自分の手で生み出した色を大事にすればいいのよと言われました。


それから気持ちが急に軽くなり、

毎日が楽になりました。

私は一体何にしばられていたのだろう・・・・

そんなことをあらためて思うこの頃です。

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