エシカルな着物生活
ここ最近は木綿の着物の日が多くなっています。
毎日マスクの生活が当たり前になりましたが、3月ごろから花粉症の時期に入り、くしゃみをする日が増えました。
服や髪についた花粉はできるだけすぐに落としたいので、洗濯の回数も多くなります。
洗剤はこの時期だけ花粉をガードするものを使っています。
着物も木綿ですと、気軽に洗えるのでとても便利です。
伝統色彩士協会では、洗える天然素材を中心にした「エドシカル」を昨年の11月に立ち上げました。
江戸+エシカル=エドシカル
江戸から学ぶエシカルな着物生活というスローガンを掲げて日本橋三越を中心に講座を開講しています。
⚪︎江戸の天然素材で作る化粧品や武家の女性の品格ある所作を学べる「江戸美容講座」
⚪︎草木の色から江戸の色を学ぶ「植物染クラス」
⚪︎浴衣診断・似合う白半襟の色み・木綿の着付けや補正を学ぶ「エドシカル着付け」(6月開講)
⚪︎吉田雪乃の個人診断(色・骨格・コーディネート)
⚪︎プロのカメラマンから学ぶアプリを使わずに自然で綺麗な自撮りの撮り方
(カメラマンの先生とのコラボ企画)
この5クラスを日本橋三越で開講しています。
木綿着物を大人可愛く、女らしくエレガントに着れるように勉強していただきたいですね。
現在伝統色彩士協会では環境問題に特化した様々な課題に取り組み持続可能な着物生活を考えています。
プラスチック問題を考えポリエステルやナイロンを使わず天然素材にこだわることを大切にしています。
絹は素晴らしい素材ですが、水で洗えず悉皆に出さねばなりません。
できるだけ自分で洗えるもの、汚しても自分で処理できるものを中心に着て行こうと考えています。
アウトドアのブランドはリサイクルポリエステルやリサイクルナイロンなどに積極的に取り組んでいますが、流石に着物はリサイクルポリエステルで作るには需要が少ない為開発が難しいと思います。
また着物はスポーツウェアではないので、速乾性などの機能が必要なわけではありません。
とはいえ、今は振袖も袴もレンタルが殆どでポリエステルが多くなり、それはそれで便利な部分もあるので仕方ない事だと思います。
もちろん絹の着物文化も無くすことは出来ませんが、木綿や麻を普段に積極的に着ることをコロナ時代にできるだけ浸透させていき、着物初心者の方にも気軽なものとして楽しんでいただきたいと思っています。
厳しいと言われる着物業界ですが、色々な企業様からお声をかけていただき、新しい令和時代の着物生活を多くの人にお届けできたらとスタッフ・弟子一同日々考えています。
どんな苦境の時代でも進むべき道はありそれは簡単には見つけられないのですが、今持っているものを守ろうとすればするほど見えなくなります。
断捨離と同じで捨てなければ入らない。
大事なものこそあっさり捨て、次に何が来るかをワクワクして待つ。
鎧を身につけず体一つで勝負する。
まあ命さえ捨てなければ、何を捨ててもどうにかなるもんです(笑)