自作の帯でお稽古へ
先日織りあがりました帯を締めて、お稽古に伺いました。
落花生・玉ねぎ・胡桃などで染めた糸を使っております。
自然に溶け込む色、自然に調和する自分でありたいと、そして何事にも背伸びせず、身の丈にあった暮らしを心がけております。
以前にもブログに書いたことがございますが、私の折り返しの後半人生は、身に着けるものを自分の手で作り上げるということが大きなテーマとなっております。
箪笥の中に自分で織りあげた着物と帯と、形見が数枚。思い出のが物が数枚。
これが最終的な目標となります。
工房で今学ぶこととお茶が10年後の生活の中心になるよう、今は少し大変ですがやりくりして時間を作っています。
以前は本を読んだり勉強したりと、知識を増やすことが大切であると思ってまいりましたが、ここ最近、知識からは何も生まれないのではと思うことがあります。
むしろ日々の中で丁寧な生活を送ることが、知識の基礎であるのだと。
時間に流され、人に流され、情報に流され、仕事に流され。
新しい知識は翌日にはもう別のものの価値で薄くなってしまっていて、すべてが浅く薄いもののように思います。
何かを得たいのであれば、足元を見つめ、他者からの知識でなく独自の思考とは何かを問うべきであると常に考えております。
そして豊かな生活であること。
それはお金や物のことでなく、自分の手で生み出せるもの、愛情にあふれたもの、そういうものに囲まれて生活することだと思います。
丁寧に作られた着物はファッションとひとくくりに言えるものではないからこそ、好きなのかもしれません。
8月に伊勢丹新宿店にて、私のイベントがございます。
こちらでも随時ご紹介はいたしますが、一昨日は仲良くさせて頂いている作家さんを訪ね、今回出していただく作品についてお打合せさせていただきました。
彼女の事はお話しするととても長くなってしまいそうですので、次回そしてまたゆっくりと。
今回出させていただきました「日本の色図鑑」のトークショーなども予定しております。
この本について素敵なメッセージを書いてくださった春風社の代表・三浦衛さんのブログがございます。
是非ご覧くださいませ。
http://yomo.shumpu.com/?p=13420