茶の湯から広がる和菓子と帯の世界
暑さが戻り厳しい一日でございました。
この様な暑さの中にも、ふと秋の訪れが感じられるというのは日本人ならではの感性ではないでしょうか。
今日はお茶の稽古でございました。
青紅葉は、まだ紅葉しない楓をさします。
すがすがしく爽やかな初夏を思わせますが、秋になると様々な木々の葉は黄色く色づき、それらを黄葉といいます。主に銀杏の葉を指しますが、赤い紅葉とは区別されます。
今日の帯は、やや秋の色づいた葉を思わせる今の時期に丁度良い柄でございます。
今日の生菓子は「とらや」・琥珀製 下染
文政12年(1829年)から登場した和菓子でございます。
下染とは染色用語ですので、私の身近にある言葉でございます。
染まりを良くするために、ほかの染料で先に染めておくことを言いますが、菓銘では本格的に紅葉する前のほんの少し色づく葉の色を表しているようでございます。
一枚の葉を、紅葉・黄色・緑を少し残し移ろいゆく季節の美しさを表現しております。
そして今日は私の帯と菓子が同じ世界観で存在するという驚き。
お気づきかも知れませんが、私も今日は帯揚げに夏の葉の色をのこしておいたのです。
緑を残すとらやの琥珀と同じであったことがとても嬉しい一日となりました。
茶道を学ぶ事は、このように季節の事、菓子や花、器を取り巻く様々な世界を学び、自分の人生に彩りを添える事と思っております。
ようやく、お家元宗匠から頂きました「道名」の額装が仕上がりました。
この名に恥じぬよう有吉先生の下で学びを深めて参る所存にございます。
日本橋三越の武者小路千家流茶道クラスでは、初心者の方のための入門の手ほどきを私と、鈴木、渡辺で担当しており、経験者を有吉先生が担当しております。
もしご興味がございましたら、ぜひご見学お待ちいたしております。
月1回のサロン的なクラスとなりますが、しっかりとした茶室で全体の事が学べる教室でございます。
一人でも多くの皆様と同じお時間を共有できますことを願っております。
毎月第4水曜日午後6時~午後8時半
三越カルチャーサロンTEL 03-3274-8595