2019年度・新しい講座内容~襟足について
着物で一番勝負をいたしますところは、首元と襟足ではないかと思います。
鎖骨が出ております人や、胸元がふっくらとしております方など、首から胸の印象は個々に違ってまいります。
胸の肉が落ちてきてしまうことは、洋服では貧相になってしまいがちですが、大人の色気が出て着物では喜ばしいことでございます。
お尻が垂れてしまいますと、背中から腰がなだらかになりますので、お太鼓がフィットしきれいに見えこれも喜ばしいことでございます。
若いお嬢さんには出せない大人の女らしさが出せるのは着物ならではと思っております。
その中でも私が一番気にしていますのは襟足でございます。
若い女性のナチュラルな後れ毛はかわいらしいのですが、大人の女性の後れ毛はやつれた、疲れた印象を与えがちでございます。
また清潔感を失いがちでもございます。
襟足の形は、首の長さ太さなどを考慮してデザインされるものでございます。
女襟足は芸者さんや舞妓さんなどの襟足の形ですが、あまり深くいれますとわざとらしくなりますので、ほどほどがよろしいかと。
男襟足はわりと多くのかたにみられまして、このような襟足でヘアをアップにいたしますと首が太く短く見え、女らしさからは遠くなってしまいます。
未処理襟足は、ぼさぼさとしており、清潔感がなく、浴衣など木綿の時は良いのですが、訪問着などフォーマルな時は残念な後ろ姿になってしまいます。
江戸時代の日本の女性は肌の露出は出来ませんでしたので、そのかわり、首筋、うなじ、手首などで色気や女らしさを競ったものでございます。
前からの首の長さは、長襦袢の合わせ方と衿幅などで調整いたしますが、後ろの首の長さは衣紋の抜き方と襟足の美しさが決め手となります。
襟足をどこまで処理してどのようなデザインにしたら良いのかは、来期のカリキュラムで詳しくお話したいと思っております。
着物美人の大事な3か所
首元・襟足・手首
ここさえ押さえておけば、下の方のお腹が多少出てしまっても、腰が大きくとも、太ももが張っていても、足首が太くとも何の問題もございません。
露出しているところだけを細く見えるように工夫すれば良いのでございます。
ウエストなどは太目であった方が補整がいりませんので、大変楽でございます。
ちなみに手首は割と簡単に細くなります。
手首リンパマッサージ(私がゲラン時代から行っているマッサージです)
手首ストレッチ
毎日続けることで、細さを保てます。
長くなりますので、詳しい内容はまた講義などで・・・・。