キモノのこと

前の記事 次の記事

中里ようこ〜京都「菊一文字」

2019年9月25日 00:36  木綿


生き生きとした瑞々しいものに嫌悪感を抱くという感情は、初めてでございます。


完璧な形の美しい果物に美を見い出せず、農家で弾かれたいびつな形のものに心が惹かれます。

古布、ザラザラとした織、壊れた壺、補修だらけの茶碗。


少し痩せてから、もう一年経ちますので、このまま定着するように思います。

欲しかったのは、筋のある首と、血管の浮き出る手。

どちらも手に入りました。


3歳からピアノをやっていたせいか、人より指が長く手が大きいのです。

グローブは男性用が丁度よいくらいでござます。


大きな手に血管が浮き出る様を美しいと思っていますが、シミは好きではないので、お手入れは気をつけております。


中里ようこの着物・木綿

畑から糸紡ぎ、染色、織までを一人でこなしております。

日常に着れる着物。

工藝着物でございます。

このような作家は日本には彼女とあと数人いるかいないか。

彼女の世界観が好きで、ご縁をいただいております。



お写真をHPよりお借りいたしました。


刀の売買を生業としていた父が使う包丁は京都の「菊一文字」

後鳥羽上皇の御番鍛治、刀匠の元祖である則宗が作刀に菊の御紋をいただき、その下に横一文字を彫ったことから菊一文字と言われるように。

結婚の時に父から頂いた菊一文字さんのペテーを30年間使用しておりましたが、この度、お花の鋏を新調するので、ペテーも新しくいたしました。


お恥ずかしいのですが、実は私は大きな包丁が使えません。

30年このペテーしか使ってこなかったので、冷凍したもの、大きな魚などは一切調理出来ません。

南瓜は最初から切ってあるものを購入しております(汗)

魚はあじとイワシのみ。

固いものは切れません。

ですがそれで困ったということもありませんでした。


できれば果物ナイフでなんでもやってしまいたい気持ちです。


子供の頃から刀の手入れをする父を見て育ちましたので、刃が怖くて仕方がないのです。











前の記事 
秋単衣とアシスタントのこと

キモノのことTOP
 次の記事
お茶と着物
ページトップへ