中里ようこ〜京都「菊一文字」
生き生きとした瑞々しいものに嫌悪感を抱くという感情は、初めてでございます。
完璧な形の美しい果物に美を見い出せず、農家で弾かれたいびつな形のものに心が惹かれます。
古布、ザラザラとした織、壊れた壺、補修だらけの茶碗。
少し痩せてから、もう一年経ちますので、このまま定着するように思います。
欲しかったのは、筋のある首と、血管の浮き出る手。
どちらも手に入りました。
3歳からピアノをやっていたせいか、人より指が長く手が大きいのです。
グローブは男性用が丁度よいくらいでござます。
大きな手に血管が浮き出る様を美しいと思っていますが、シミは好きではないので、お手入れは気をつけております。
中里ようこの着物・木綿
畑から糸紡ぎ、染色、織までを一人でこなしております。
日常に着れる着物。
工藝着物でございます。
このような作家は日本には彼女とあと数人いるかいないか。
彼女の世界観が好きで、ご縁をいただいております。
お写真をHPよりお借りいたしました。
刀の売買を生業としていた父が使う包丁は京都の「菊一文字」
後鳥羽上皇の御番鍛治、刀匠の元祖である則宗が作刀に菊の御紋をいただき、その下に横一文字を彫ったことから菊一文字と言われるように。
結婚の時に父から頂いた菊一文字さんのペテーを30年間使用しておりましたが、この度、お花の鋏を新調するので、ペテーも新しくいたしました。
お恥ずかしいのですが、実は私は大きな包丁が使えません。
30年このペテーしか使ってこなかったので、冷凍したもの、大きな魚などは一切調理出来ません。
南瓜は最初から切ってあるものを購入しております(汗)
魚はあじとイワシのみ。
固いものは切れません。
ですがそれで困ったということもありませんでした。
できれば果物ナイフでなんでもやってしまいたい気持ちです。
子供の頃から刀の手入れをする父を見て育ちましたので、刃が怖くて仕方がないのです。