キモノのこと

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行儀見習いとこれからの生き方

2020年1月16日 14:08  






アンティークの軽い丸帯は結びやすいので時々使います。

幅が大きいと、お尻が全部隠れますので腰下や背中が小さく見えます。


半幅帯はお尻が全部出てしまいますので、結び方を考えませんと後ろからの姿があまりよろしくありません。

芸妓さんなどもあの大きな帯で下半身を隠すことで背中を華奢に見せています。

後ろに大きなものを背負うことで、肩やうなじの線の細さを強調したり、下がってきたお尻の位置を上手く誤魔化すという技法は使えますね。


ある程度の年齢になったら、少し広めの帯をゆったりと結び、お太鼓なども大きくすることでかえってスタイルを露わにしない女らしさが出るのかもしれません。

その場合前帯は老けないよう少し上目に結んでおります。

普段着は小さめのお太鼓や半幅などで家事をするほうが楽ではありますが(笑)


さて、現在協会には、事務局という部署がございます。

これは主に協会の運営を手伝ってくれている講師の人達で構成されております。


女性だけで構成されている組織ですので少し大奥に似ております。

残念なことに、殿はおりませんので正室や側室はおりません。

またお手つきなどもございません・・・汗(笑)

もはやそのような年齢層ではありませんので平穏無事な組織でもあります。


しかし御年寄はおりますし、御客応答、中年寄、表使などもおります。

江戸が中心ではありますが、上方にも組織はございます。


昔はお嬢様であってもご奉公に行くことはあり、嫁入り前の行儀見習いとして礼儀作法などを覚えたものでした。

大奥もそのような目的で上がった女性もいます(お手つきにさえならなければ出れますので)

これからの協会は、色や着物のことだけでなく、もっと日常で使える香のこと、お茶の事、お花のこと、書のことなども身につけてほしいと思っております。



皆様それぞれに別の仕事を持っている方が大半ではございますが、その仕事に生きがいや、やりがいなどがありますでしょうか?

ほとんどの方がお給料をいただくために毎日会社にいくのだと思います。

結婚をして、毎日家庭が生きがいで夫を支えることが喜びであるという方はどのくらいいっらしゃるでしょうか。

新婚の時はそのような時間もあったかも知れませんが私たちの年齢になりますと随分と昔の事のような気がいたします。

何故なのでしょう・・。


それは他者のための人生だけでは女性は生きれないからでございます。

会社のため、夫のため、子供のため。

それだけでの人生でなく、その前に一人の女性としての思いがあり、生き方があるのです。


昔の人はそれを我慢してきたのでしょうが、様々な組織があるということはそうでなかった証であります。





祖母の所属していた組織です。

このような組織は大小含め多くあったと聞いております。

愛国婦人会は明治38年頃会員数46万人という日本最大規模の婦人会で地域名士の夫人が役員に名を連ねサロンの趣きがあった組織だそうです。


46万人の女性だけの組織とはどのようなものであったのか想像できませんが・・。



私は皆さんに自分の人生を歩んで欲しいと思っております。

そこにお金がないから時間がないからという理由で何もしないことは、人生を放棄してしまっていることだと。

人生100年と言われ、長いようですが女性として健康で輝ける期間は案外そう長くはありません。


70歳をめどに、そこまでは精一杯輝いて欲しい。

そして70歳を過ぎたら、その懐かしい思い出とともにゆっくりとペースを落としていく。

(人によっては80歳です。なぜなら現在我が家の庭を作ってくれているバリバリの格好良い庭師の女性は72歳ですから。。)


多くを経験すれば残りのゆっくりとした時間にも喜びを見いだせます。


今から70歳(80歳)までに何ができるか。

なんでもできます。

どんな夢も叶わないことはありません。

もしかしたら私だってトレーニングすればエベレストに登れる可能性はゼロではございません。


可能性がゼロでないなら、やりたいことに挑戦することです。

一番ダメなのは、考えるだけで何も行動を起こさない人です。

頭だけ働かせて家で携帯を見ているだけでは人生は変わりません。

妄想の世界で生きることはリスクなく安全でもありますが、達成感はありません。

常に満たされない不満があるのは妄想の世界から飛び出せないからではないでしょうか?


仮に失敗したとしてもそれも素晴らしい達成感です。

失敗から学びまた新たな挑戦をすることです。

何度失敗しても大丈夫です。


失敗はすぐに手放せば良いのです。

そうすれば時間はまだまだあるのです。

失敗に執着すれば時間はどんどん過ぎてしまいます。



現実の世界で動いた人だけが結果を手にできる。

それが物事の本質であると思っております。


ネットの世界に満たされる充実感はございません。

夢は叶えるために存在するのです。


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