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美しいキモノの着付け師によるプロコース

2024年8月7日 22:14  

着付け師の仕事には出張着付けや、留袖、振袖、七五三などの着付けという一般的な他装の他に、和装婚などのブライダルの着付け、そして美しいキモノなどの雑誌・各メーカーのカタログなど撮影用着付けがある。

着付けの技術としては、雑誌などのメディア・広告系の着付けは通常のやり方とは違う。

それを学ぶ為の特別クラスが少し前からスタートしている。




奥泉智恵氏は美しいキモノ以外に、婦人画報、25ans、また様々な広告など第一線で活躍する着付け師である。

数多くの女優さんやモデルさんの着付けを担当し、そのキャリアは30年以上になる。

着付け師として頂点にいながら物腰は柔らかく優しく、人間的にも素晴らしい。

また、時代の流れに沿って少しづつ変化していく業界に対応し、今の時代の自然なポージング、個別の体型に合わせた補正、時短の為の様々な工夫など常に研究を重ねている。

とにかく先頭を歩いている人のスキルはふり幅が広く多岐に渡っていて驚かされる。

今、実際に現場で戦っている着付け師というのは色々な意味で強い。

どんな事にも大体は対応できる。

(私だったら絶対無理だと思うお仕事でもこなしてしまう)


以前美しいキモノのお仕事でご一緒した時に、編集さんから今回の着付け師は数々の女優さんを担当した一番信頼できる人ですからと紹介されたのが奥泉氏だった。

その前にもクロワッサンの撮影でお会いしていたが、それからご縁を頂き、仲良くさせてもらっているが、その流れで伝統色彩士協会の着付け師に、撮影着付けのノウハウを伝授して欲しいとお願いしてプロクラスがスタートした。


とても楽しいクラスではあるが、奥泉氏の30年以上のキャリアを惜しみなく渡してもらえることに感謝しかない。

現在、協会からは加藤よし乃、川口恵美子、赤羽郁枝の3名が学んでいる。

時々、奥泉氏のアシスタントに入ることもある。


着物の業界に自分がどのように生き残るのかと考えた時、趣味なのか仕事なのかをはっきりと考える。

どのようなキャリアを積んでいくのか道筋をしっかりと見極める。

そしてキャリアを積む事は案外地味で目立たず、時には心が萎えてしまうことでもある。

目先の結果を追うのではなく、一つ一つ自分の体に身につけてためて行き、時が来たら最大限に活用する。

何もないのに、活用はできない。

活用とは機能、能力、学んだ知識があって初めて生かされる事である。



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