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日本橋三越・着付けクラス・骨格と補正

2021年8月1日 21:47  木綿





昨日は日本橋三越の浴衣の着付けクラスでしたので、竺仙さんの綿紅梅と小千谷紬の帯で。

日本橋三越のクラスでは骨格をしっかりと診断したパーソナルな補正を勉強します。




伝統色彩士協会・和のパーソナルカラー設立当時は、着物を着るための骨格診断はうちしかやってませんでしたので、随分と色々な方が勉強に見えました。

洋服の骨格診断とは全く異なるので、ストレートやウェーブ・ミックスなどの洋服の骨格を学んだ方はそれを着物にどう当てはめるのかを悩まれている方が大変多く、また、クラッシック・カジュアル・ハイファッション・ロマンティック・ラブリーなどの骨格タイプによるファッションスタイルが着物のどれに該当するのかも、全くわからないと相談されました。

一例を挙げれば、「クラッシック」は控えめできちんとした品の良い正統派となりますので、色無地・付け下げなどが該当します。

「カジュアル」は自然体でリラックスしたイメージですので紬や木綿ということになります。

「ハイファッション」は、都会的でシンプル・シャープでクール・格好良いイメージですので江戸小紋やお召しが該当します。

また織と染めでは似合う雰囲気も違ってきます。


顔の輪郭によっても違い、ベースラインの顔の方は柔らかい縮緬の方が顔の大きさや固さを、絹のドレープ感でうまくカバーできます。

丸顔の人はむしろしっかりとした色味と織の強さで、顔をシャープに見せることもできます。


色と素材をしっかり勉強することが大事です。



今回の日本橋三越の着付けクラスは、個人個人の骨格を考え、10人いれば10通りの補正があるように、様々な体型の人の補正を考えます。

右肩左肩が均等でなかったりウエストの位置やくびれがそれぞれ違うことで、どの程度の分量の補正がどの位置に必要なのか。

市販の補正パットで一律同じように補正をすると、どうしても余分な部分にまで厚みができ、太って見えてしまいます。

昨日はパーソナルな補正をした後、浴衣を着る事で、普段の癖や悩みなどを解決していき、半幅の結び方などを皆さんと練習しました。

なるべくしっかりと見れるように講師は3名体制で。


着物は誰でも着ることは出来ますが、その人らしい美しさで着るには勉強が必要です。


産地・織・染め・素材の厚み・着付けた時の張り感・採寸・仕立て・色と柄・ヘアスタイル・骨格を考えた着付け・それらを熟知している先生から学ぶのが良いと思います。

全てをわかる先生が一番良いですが、着付け師でも色診断ができるとか、骨格がわかるとか、引き出しのある先生が良いと思っています。

そういう意味では手前味噌ですが、うちの着付け講師は様々な知識を持っているので自慢の弟子です!!


茶道も同じで、点前だけなく茶にまつわる様々な知識を持つ先生から学ぶ事で、軽く浅く楽しくではなく、長く続けられる日本文化を学ぶという姿勢が生まれます。


SNSが苦手でも素晴らしい先生は沢山いらっしゃいます。

また先生でなくとも、着物の知識の豊富な方々は多くいらしゃいます。

私もそのような先輩方から沢山学ばせていただきました。

今でも知り合いの呉服店に行くと、へ〜知らなかったわ!という事もあったり、なんだかんだと昭和の着物バブルを経験した大先輩からのお話はいつ聞いても面白いものです。


みなさん元気で長生きしてほしいな〜〜。




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