父と花豆
2017年11月30日 13:51
父が他界してからもう2年が経ちます。
誰かが言っていたように、生きているときには殆ど大事な話なんかしてこなかったのに、亡くなってから色んな話をするようになりました。
養女なので血は繋がっていませんが、血の繋がりなんてたいしたことないな~って思います。実の子供でさえ殺めてしまう世の中ですから・・・。
養母は子供が大嫌いなので愛情は貰えませんでしたが、父がしっかり育ててくれました。
私はケーキやクッキーなどは殆ど焼いたことがなく、作れるのはもっぱら煮豆と蒸しパンぐらいです。
豆だけはどんなものも上手い具合に炊き上がるので、父はいつも「おまえの煮た豆はうまいな~」と嬉しそうでした。
なので両忘会での炉開きのぜんざいも私の役目です。
今日は夕方からお客様がいらっしゃるので、先日知人から送っていただいた山梨の花豆を煮ました。
一晩水につけてから、無水鍋で約2時間。
きび砂糖を何回か分けて入れながら1時間半。
他の豆ならもう少し早いのですが、花豆は時間がかかります。
4時間近くかかってようやく炊き上がりです。
日持ちするように、しっかりと甘味を付けます。
まず最初に父に。
嬉しそうな顔が浮かび、2年もたったのに涙が出ます。
肉親の死、自分が病気になる、これらのことはネガティブな事のようで、実はとても素晴らしい贈り物だと思っています。
それまではただ時間に追われる生き方をして、本当に自分でも良いのか分からず流され、誰かの為に時間をつかっているような気さえしました。
時間に限りがある・・・・と意識して初めて自分らしく生きようと思えるのだなって、やっとわかりました。
しかし、自分らしくばかりを追求していると、本来のぐずでのろまな性格に戻りそうな予感・・それはまずいな~~(苦笑)
父におこられそう~~。