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虫籠の帯

2021年9月9日 10:29  


私の住んでいる街は東京都はいえ、随分とのどかな住宅街です。

朝は鳥の声、夜は虫の声と一日中自然の音に囲まれています。

車は殆ど通ることがないのでとても静かです。


虫籠の帯は、初めて紬に興味が出た頃、随分昔に購入したものです。

その当時はお地味ですよと言われお店の方に反対されましたが、若い時は若いなりに、また今の年齢ではしっくりと、長く気に入って締めています。

着物は本当にコスパの良い衣服であると思います。



マスク生活が長くなり、思うように息を吸えないので気持ちが落ち込んでしまうこともありました。

これではいけないと、休みの時は近くの民家園でゆっくり散歩をするようにしています。

誰もいない時はマスクを外し、美味しい空気をいっぱい吸うようにしています。


コロナと向き合っていく生活はまだまだ続くのだと思うと、その中で出来ることを考えていかねばなりません。



なるべくお金を使わずに生活することも大事です。

家にいる時は、外の明かりが部屋に入るので、電気は使わず手元はお気に入りの和ろうそくで作業しています。

(和ろうそくは特別な日のみ。実際は葬儀屋さんで頂いた亀山ローソクを使っています)

江戸時代は蝋燭はとても貴重で贅沢なもので一般には胡麻油や菜種油などを使いましたが、実はこれも高級品で武家や遊郭などの接客業など一部のみ。

では庶民はというと、一番安価な魚の油を使っていました。(部屋の中がかなり魚臭くなったそうです・・これは辛い)


「毎日濃茶一服、伽羅三焼、蝋燭一挺宛を燈して」

蝋燭を灯すとは、濃茶を点て、高価な香を焚くのと同様の散財であるとみなされていました。


そう思うと、抹茶も冷凍庫にあり(濃茶は日常では飲まないので)、伽羅のお香もあり、蝋燭でPCに向かう私の暮らしは殿様レベルかと(笑)

一人暗闇で贅沢を味わっています。



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