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足袋について

2019年6月29日 09:13  

ここ数年夏になると麻の足袋を履くことが多かったのでございますが、麻の足袋は足にあまり沿わず、案外不格好でございました。

ストッキングがたるんでいたりしわになっていることはいけないのと同じで、足袋はぴったりと足に張り付いていなければなりません

現在私の通常の足袋は新富町「大野屋」さんの吉田さんにお願いしております。

私の場合右と左のサイズが微妙に違います。甲の高さも違いますし、足首も違いますので、誂え足袋でないと具合が悪うございます。

多くの歌舞伎役者さんの足袋を作られており、海老蔵さんもこちらの足袋とお聞きしております。

能役者さんの足袋と、私のようにお茶をたしなむものの足袋は作り方が多少違っており、立ってしわなく美しい姿と、長い間の正座を考慮した足袋とでは、違って当然でございます。

また洗ってからの縮みを考慮致しまして、何回も洗ってから履いて確かめ、微調整をしていただきましたので、足に吸い付くような足袋でございます。

大野屋さんの足袋には「雪乃」とこはぜに入れて頂いております。

こはぜは、大正末期までは2枚、戦後は3枚、現在では4~5枚、6枚のこはぜもあるようです。

こはぜの数が多くなるとくりが深くなり、野暮に見えるといわれておりました。

友人が2枚こはぜの足袋を履いており、私も使っております。

2枚こはぜはスニーカーソックスと同じ感覚ですので草履以外の履物に靴下感覚ではいております。

http://asumo-kimono.net/?pid=110430487

また真冬の茶会、稽古などの時はゑびすやさんの「ふわもこ足袋」が大活躍致します。

https://www.ebisutabi.co.jp/?pid=94976899

それ以外に古民家などでの作業、染色、など土汚れが生じるときなどは完全に普段履きの足袋にしております。

昔から愛用の「よきもの倶楽部」さんのものでございます。


通年着物で生活しているようなものですので、足袋もその場その場に合わせて変えますし、履物も変えます(雨用下駄・普段着下駄・普段草履・フォーマル草履・ウォーキング用下駄など)

帯板も帯枕も、帯によってそれぞれ変えております。

帯の織の性質を見ながら帯板の幅と帯枕を決めております。

どれもが一つで使いまわしできましたら良いのですが、微妙な調整をすることで、着姿が変わってまいります。

小物はお値段が高くありませんので、色々揃えて使ってみると面白いように思います。

先日和光の民家園にて、布草履を作ってみました。

初めてでしたので、左右のサイズが少々違っておりますが(笑)

素足で家で毎日履いております。

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