くらしのこと

前の記事 次の記事

江戸時代の洗剤

2020年4月21日 11:51  



世の中がギスギスしています。

誰かが何かをいえば批判に晒されてしまうのは仕方ありません。

皆が心のモヤモヤをどこにも吐き出せないからです。

自粛という見えない閉鎖的な空間に閉じ込められているような感覚は、動物が檻に入っているのと同じだからです。

私たちは自然の暮らしの中でのびのびと生きることで、生命の維持ができるのです。

もし近くに自然がなくとも、仲間や同士と共に時間を共有することで、ストレスは軽減されます。

今はそれさえもが制限されており、家族といても孤独感を感じる人も多いのではないでしょうか。


たった数ヶ月のことでしたが、私は随分と考えが変わってしまいました。

スタッフとも日々話すことですが、もう今まで通りの世の中には戻らないのだということを受け入れる。

物の価値や、生活のことなども、新しい考えで再スタートするしかありません。


生きること。それから健康であること。

不自然でないこと。

人に優しくできること。

自分だけがという気持ちを捨てること。

その心は周り巡って戻ってきます。

いずれ私の元に。

そして綺麗な円になって循環していけば、それ以上に何かを求めなくても良いのだと。


自分に足りない何かを、他者に求めても、いっときのことで、解決にはならなかった。


振り返ってそう思います。


さて、お天気が良ければお洗濯をします。

私のものは藍染が多く、他の洗濯物とは洗えないので全て手洗いです。




大きな着物などは、脱水も大変ですので、洗剤を使わず、ムクロジの実で洗っています。

これですと汚れが落ちて、なおかつすすぎが一回で済みます。

江戸時代はムクロジが洗剤がわりでした。


肌荒れもせず、すすぎも簡単で、さっぱりいたします。

着物以外にも下着関係はこれで洗っております。


ムクロジは、ネットでも買えますが、私は近所の方に頂いております。

自分で種を取るのが面倒でしたら、ネットでお買い求めになった方が良いかもしれません。





鍋で煮出して液体洗剤にし、無印の泡ソープの入れ物に半分程。

しっかりと泡が出てきます。

洗濯機にもいれて洗えます。

5キロぐらいの洗濯物で10個の実を、さらしで作った布袋に入れ、洗濯機の中に入れてください。

手洗いの場合はそのまま袋と一緒に洗濯を揉み洗いします。

100%の植物洗剤となります。


石鹸と違い繊維が痛みません。

縮みもありません。

若干植物の匂いがいたしますが、洗濯に匂いがつくことはなく、すすぎの時には私は、高山槙のオイルを数滴入れており、いつも爽やかな香りで仕上がっております。

お好みのアロマオイルを入れてみてください。


染や織もそうですが、生活もできるだけ自然であること。

今は弱っている自分になるべく合成のものを近づけないようにしております。

ムクロジが少しだけ試してみたいという方がいらしたら、種を取ったものを数個お分けいたします。

メールでご連絡ください(10名様ぐらいの分はございます)


ちょっとした幸せのお裾分けです。

お家で試しにハンカチでも洗って見てくださいね。


植物との対話は、心の癒しです。

どうか今日も穏やかな日をお過ごしください。




前の記事 
農業をする生き方

くらしのことTOP
 次の記事
中国製と日本製の違い〜美しい手紙
ページトップへ