ちた和好み
三味線の皮の張替えと修理があがってきたので引き取りに行きました。
細棹と中棹の二丁ですが、明治大正の頃の祖母の細棹はハ(角度)の直しもお願いしました。
抜群に良い音です。
張り替えたばかりの三味線の音は素晴らしいです。
手元の稽古三味線は年月が経っているせいか皮が少し緩い気がします。
それはそれで、小唄なんかをさらっと弾くには十分ですが・・・・。
昨日は小唄・端唄・三味線の後期の総ざらいの日でしたので大変緊張しました。
先生は昭和の時代、新橋ではちょっと有名な芸者さんで、東をどりの地方でした。
TVや映画などで、女優さんの踊りと歌と三味線の指導をすることもあり、振付などもされています。
今更ながら一流の芸者は何でもこなすものなのだと・・・。
赤坂で料亭を経営されて置屋もなさっていた先生ですが、現在80歳に近く、私よりもお元気です。
先生から頂いた「ちた和」の小紋を着用。
銀座で「ちた和」といったら一流の職人の手のみで誂えられる銀座の呉服店の代表でしたが今は閉店しています。
柿や茄子などの秋の物の小紋ですが、色が流石です。
少しだけ渋めの「茄子紺」になります。
ちりめんの生地の落ち感も素晴らしいです。
一見地味に見えても存在感のある雰囲気のいい着物というのがこういうものです。
今の時代は誰でも自由に好きな着物が買える時代です。
ネットでも簡単に購入できます。
そのせいか、各呉服店の好みや傾向という物を知る人も少なくなりました。
きしや好み・ちた和好みなど・・・・。
似合うものは自分で選ぶことが一番大事であると思ってきましたが、最近はそういう各呉服店の好みが懐かしく思います。
ヘアセットはスプレーが苦手ですので自分でやります。
名古屋の髪結いのお店(千鳥)さんから購入している植物原料100%の鬢付け油を使っています。
小柄ですので、全体のバランスを見てあまり大きすぎず、スッキリとまとめるのが好みです。