いろのこと

前の記事 次の記事

江戸美人の秘伝~美髪

2018年2月18日 22:20  日々の暮らし 

艶がある事、しっかりとこしがあり、ボリュームがあること。20代に戻せなくとも、手入れ次第で髪の老化は防げるものと思っております。

私がシャンプーを使わなくなりましてから8ヶ月ほど経ちます。

着物の時の結い髪は、面での美しさを見せることが大切かと思いますので、艶が大切になります。



顔の皮膚と頭皮は繋がっております。

では逆に、もしこのシャンプーで顔が洗えるのか?と考えますとそれはとても勇気のいることでございます。

しかし洗髪をすればシャンプー剤の流したお湯は顔にかかってしまいます。

若いときはトリートメント剤が背中に残りニキビができてしまいましたので、必ず洗髪が先で、体についたシャンプーやトリートメントをしっかり洗い流すよう気を付けてまいりました。


そんなことを考えここ数年、石鹸シャンプー、皮膚科の弱い洗浄力のものや無添加やハーブシャンプー、湯シャンなども試してみたのですが結局どれも完全に納得いくものに巡り合えず、ようやくこれこそ!!というものに出会ったのが昨年の夏でございます。


愛読書の「都風俗化粧伝」髪を洗う伝より~


ふのりをさきて、あつき湯につけ置き、箸にてまわせばよく解くるなり。

その中へうどんの粉をいれ掻き混ぜ、熱きうちに髪へよくよくすりつけ、また手にすくいためて髪をよくよくもめば、髪につきたる油、ことごとく取れる也。そののち熱き湯にて髪を洗えばよくとけさばけるなり。その次に髪を水にて洗いてのち、良く干せば色を良くし、光沢を出だし、悪しきにおいを去る也


江戸時代の洗髪法が私に一番合っていたとは大変驚くべきことです。

調べてみると、この洗髪法は明治まで続き、(実際は現在でも使用されていますが)洗い粉やシャンプーなどが発売されましても、当時の石鹸が肌荒れを起こすなどの理由から、小豆粉で洗顔したり、ふのりやうどん粉での洗髪は続いたのでございます。(現在でも小豆粉の洗顔料は販売されております)



ふのりは毎回適量を湯に戻すのが大変であるのと、日持ちいたしませんのでその場で使い切ってしまわなければなりません。

ですので私は食用の粉末のふのりを取り寄せております。

小さじで1杯ほどで一回分のシャンプーの量になります。

こんぶとふのりという最初から混ぜてある洗髪料もございますが、洗浄力とコスパの問題でいうと私は大脇満蔵商店さんの粉末ふのりが一番かと。

サイトにも洗髪料としてお買い求めになる方もおられますと記載されています。

http://www.funori.com/publics/index/23/
 
 
この粉末ふのりに小麦粉をまぜ、使用しております。



これに変えましてからは、白髪染のヘナの染まり具合が良いのと、染める回数が少なくなっております。

髪もふんわりサラサラでリンスもトリートメントもヘアオイルも必要ありません。


くせ毛や、乾燥で広がることもなく、コンプレックスであった自分の髪質が、うそのように自信がもてるようになりました。

そんなことがあるのでしょうか???


今まで随分ヘアケア商品にお金を使ってまいりましたが、ほとんどお金のかかっていない今の髪の状態が一番良いと褒められます。

平成の世にあっても江戸時代の美容法から学ぶことの多い昨今でございます。


お風呂場には体を洗うオイルと糠・洗髪用の粉末ふのりをセットで置いてありまして、シャンプーや石鹸類はございません。



しかし少々問題もあります。着物の時のヘアセットでスプレーを使用しますと、シャンプー剤でなければ落とすのは不可能です。

ヘアスプレーはかなりしっかりと落とさなければ薄毛の原因になるとされております。

私が美容院でセットをお願いするときは、一度ではとても落ちませんので、2~3回ほど洗います。

逆毛を丁寧にほぐしてリンスを先につけ、それからシャンプーで何度も洗いますとと、翌日の髪はパサパサになってしまいます。


ですので、逆毛は余程の事がない限りいたしません。

本当に技術のある美容師さんの逆毛は痛みが少ないのですが、中途半端な技術ではパーマ以上に痛むと言われましたので。


自分でセットをするときはスプレーは使わず、椿油か、自然のオイルだけを使ったワックスを少量使ってまとめております。

髪型で高く盛りたいときは、すき毛をうまく利用して形をつくっています。



昔は水質の良い地方に美人が多かったと聞いています。

水に含まれる塩素が肌や髪を傷めることを知ってから、お風呂場の湯とシャワーにクリンスイの塩素を除去するものを付けております。

これはとても良い事でした。

お湯がまろやかになり、肌も髪もしっとりいたします。


ところで、このふのり洗髪法ですが、作家の宮尾登美子さんの小説に出てくるのだそうです。そして本人もふのりで洗っていたそうです。何かのインタビューに、私はふのりで洗っているから、白髪がほとんどないのよ!!とおっしゃっていたそうです。

宮尾登美子の本は何冊か読みましたが、はて、どの小説にそのようなシーンが出てくるのでしょうか?

ご存知の方がいらっしゃいましたら、是非教えてくださいませ・・・。




 


 

前の記事 
叔母から繋ぐ紅花の色

いろのことTOP
 次の記事
伝統色彩士協会のこと
ページトップへ