キモノのこと

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久留米絣・小川内龍夫

2016年9月18日 21:45  木綿

少し前、重要無形文化財久留米絣保持者・小川内龍夫の作品を手に入れました。


10代の終わりから今日まで50年久留米絣とむきあってこられた小川内龍夫さんの憧れつづけた作品です。

手括りの絣、本藍染、手織りとすべての工程が人の手で行われています。

木綿の絣は、綿薩摩を愛用していますが、久留米絣も素晴らしい工芸品です。

縁あって小川内さんの絣を2反手に入れることができ、うれしくてすぐに仕立てに出しました。



綿着物で大切なのは仕立ての良し悪しです。

やぼったくならず、すっきりと着こなすには採寸に注意して脇にしわが寄らないよう特別なスマート仕立てにしています。

私の仕立ては「きものおたすけくらぶ」にお願いしています。

上原さんという素晴らしい和裁のプロがいて、むずかしい柄合わせや子供の頃の着物を道行にリメイクするなど、わかりにくいものはデザイン画を描いてイメージを私に伝えてくださいます。

いつも、やってみましょう!!という一言で引き受けてくださいます。


着物生活は、安心の悉皆、信頼の和裁士に支えられる部分が大きいのです。


先日はこの久留米絣でお茶のお稽古に行きました。

久留米絣でお茶のお稽古なんてだめなのわかっているけど、一度だけやってみたくて・・・・。


で、びっくりなのですが、皆が暑い暑いと冷房の温度を強くしているのに、暑く感じませんでした。

皆はちょうどお天気も怪しいのでお稽古用のポリのきものでしたが、

久留米絣は少し地厚にもかかわらず、全く暑いと感じなかったのです。

長い時間の正座なのに、

お尻から下に全くしわがない・・・。


帰宅後全くしわのない久留米絣を見て

感動してしまいました。

手織りのキモノが好きなのは、機械では出せないちょっとした糸と糸の間みたいなもので、

その間が柔軟性を持つことで、着心地が良く、しわになりにくいのだと思うのです。

糸と対話しながら織るのが手織りの良さです。



お茶の稽古も、ちょっとした間のなかで居ずまいを正したり、

位置を確認したりとほんのひと呼吸が大切です。


日々のくらしも、友人との会話も、小さな間を感じながら、丁寧に時間を感じていきたいです。




先日のお稽古でのお菓子は、風流堂の「呼子鳥」
 
 栗のあんが優しい味でおいしかったです。

お取り寄せできるそうなので、また食べたいな~。


お知らせ

新宿伊勢丹OTOMANAにて、季節の茶会・客作法学び講座があります。

10月12日から~全5回

私の所属している「両忘会」の有吉先生の講座ですが、アシスタントで私もはいりますので是非お越しください♪♪♪

流派問わず、どなたでも参加できます。

お申し込みは新宿伊勢丹オトマナオンラインストアからどうぞ

http://isetan.mistore.jp/bunka_shinjuku/product/7010900000000000000000408725.html?rid=66ced65579a14568bd822ff62da9519b

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