自宅で水通し・洗える正絹長襦袢にする
毎日しっかり汗をかく蒸し暑い夏は、洗えることを最優先に麻の襦袢にする方も多いかと思います。
私は紬が好きですが、張りの強い生地は裃みたいに肩を大きく見せるのであまり得意ではありません。
少しでも華奢に見せたいので、なるべく体に沿う柔らかめの紬が好きです。
夏もやわらかめの夏紬が好きです。
襦袢も正絹の絽の襦袢の方が通気性もよく体に沿うので好きですが、夏に洗えない素材というのはいくらなんでも現実的ではありません。
麻の襦袢は何回も洗濯して柔らかくなったものを使用しています。
今まで試した襦袢の素材は、爽竹・シルック・ふるるん・木綿・等々
二部式・うそつき・Tシャツ・等々
巡り巡って今はごく普通の長襦袢を着ていることが多いです。素材も、通年絹です。(夏だけやわらかい麻)
絹の襦袢は自分で洗っています。
仕立ててしまったものは、完全に乾く前にアイロンを伸ばし気味にかければそんなに縮まず着れます。
幅よりも長さが縮むので、最初から袖丈を少しだけ長く仕立てる人もいます。
身丈は縮んでもそんなに影響ありませんが、袖丈は短いと着物から出てしまうので気を付けないといけません。
洗った後袖丈が短くなった場合(大体5ミリ程度ですが、お直しで出してもらうこともあります)
一度縮めばそれ以上は大丈夫ですので。
反物は仕立てる前に一晩水につけます。これが一番問題ないです。
お風呂場の突っ張り棒に針金ハンガーにつるして(12本ぐらい)干します。
乾いたら、軽くアイロンをかけて縫いに出します。
アイロンは伸ばすようにかけてはいけません。縮んだままで仕立ててもらうので、そのままシワを軽く取る程度でいいのです。
縫い方や糸の事などは、仕立てや「ツキヒコ」さんのHPより、ダウンロードできる絹の洗い方を参考にしてください。
洗える仕立ての長襦袢であれば、私がお願いしているところでも承れるので、メールなどでご相談ください♪♪
反物の端を切り、水で洗ってみます。
どのくらい縮むかその時に判断します
反物によごれやシミなどがないかチェックします。
柄ものの場合、水洗いで色が落ちないかも判断します。
お風呂の浴槽に一晩付けます。
そのあと、臭いなどが気になる場合は、少量の洗剤で洗い軽く脱水します(1分~2分)
いきなり日差しの強い場所で乾かすのではなく、お風呂場などで乾かします。
ところで、この夏単衣は殆ど洗いましたが、紬以外も大丈夫でした。
縮緬の場合は風合いが変わり固くなりますが、お召しのような感じで私には問題なしでした。
襦袢も単衣も夏紬も洗えるとなり、さて、袷の問題です。
残念なことに袷は絶対無理です・・・・(泣)
冬場も汗はかきますので、できれば洗えたらと思いますが、こればかりは絶対無理です。
袷は悉皆屋さんの石油系の洗いでお願いするしかありませんね。
伊兵衛織やざざんざは地厚なので真冬でも単衣で着ています。
久留米絣やウールも単衣で着ます。
かといってそればかり着るのもつまらないですし・・・・。
おでかけやお茶の稽古の時以外の洋服の選択も、もう少し考えなくてはならないかしら・・・。
と思っていたら、アパレルメーカーから洋服に取り入れる伝統色についての講演依頼が・・・。
伝統を残すこと、新しい時代に適応すること、そこからさらに新しいものを作り出すこと。
進むことがやはり伝統を残すことに繋がるのだと思えるこの頃です。