着物への愛情
今回収納場所の関係上、紬をかなり処分いたしました。
手元には本当に気に入った紬(中里陽子さんの作品など)を何枚か残して他は友人や弟子達にあげたりしております。
私はただ着物が好きなだけで、それが仕事になったという大変幸運な人生を送らせていただいております。
ですので、どんな着物も大好きで極端に言えばハギレであっても、昔の布団の布であっても、和の布であれば何でも好きなのでございます。
着物への愛は年をとるごとに強くなります。
美しく着たい、綺麗に見られたいという欲求は、50代になってからストンと剥がれ落ち、誰かに認めてもらう姿よりも自分が好きであることが最優先となりました。
もしかしたら人目を気にせず厚かましくなったのではないかと。おばさん化が加速したのかも知れません。
ゆえに、診断も、その方の好みと生まれながらに持っているイメージとお手持ちの着物とをミックスして、総合的に見ております。
特に好みという部分は大事であり、なりたいイメージがお持ちのイメージと違っていても、近づけるようにアドバイスいたしますので、是非ご相談くさい。
50代になってからは自分の着物人生を好きなように生きたいと思います。
沢山の批判は覚悟しております。
本来、人を殺めたり、盗んだり、法律に触れることをしなければ批判されることはないのが普通ですが、今の世の中はそうではなく、自分と違った意見の他者を気がすむまで叩いてしまうというなんとも心の狭い社会でございます。
そしてそういう感覚が私にも全くないとは言い切れず、常に厳しい目で自分を客観視できるようでなければと反省しております。
痩せて身幅がなんとかなりそうだったら着たいと思いしまってありますアンティークの着物ですが、以前は袖を短くしてと考えていたのですが、いざハサミを入れるとなるとかわいそうな気がいたしまして、このまま着用することに致しました。
祖母の着物も色柄が地味であるのに対し、袖丈がずいぶんと長い物もあり、まあ良しとしようかと(笑)
最近樹木希林さんの着物の本を読みまして、もっと自由に着物生活を楽しまなければ時間が勿体無いような気がいたしました。
人生は楽しんだものの勝ちかなと。