リアルな着物生活
着物生活でのメリットは体型が変化しても着付けでどうにでもなるというのが大きいです。
流行がない分10年以上着れる。
新しい服などを毎年買うことを考えたら悉皆代の方が案外安い。
50年前の祖母のお下がりも違和感なく着れる。
絹の暖かさ、麻の涼しさなど自然に適応した体温調整が出来る。
痛い靴を我慢して履かなくて良い。
足袋は足にも健康にも良い。
猫背も衣紋の抜き方でカバーできる。
年齢を重ねるほど似合うようになってくる。
色々あげたらキリがありません。
逆にデメリットもあります。
病院や美容院などには着物では難しいので洋服もある程度の枚数は持っていなくてはならない。
髪の毛をセットして、さらに着付けをしてとなると支度に時間がかかる。
日常の家事などがやりにくい。
家で洗えない。
一般的な仕事であればそもそも洋服で出勤するのが普通である。
家族の受け入れが難しい。
デメリットの方が少ないように思いますが、この少ないデメリットが重要な事であり、それゆえ皆さん着物生活が難しいのではないでしょうか。
私は病院にも美容院にも、また日帰り温泉などにも着物で行きます。
若い頃は歯医者さんなどで半幅帯をくるっと前に回していましたが、それも年齢とともに恥ずかしくなり、現在は二部式の着物で行くようにしています。
「きもの英」の着物で作った二部式は、ポリエステルですが絹と同じ扱いでエレガントな落ち感があるので、この上に道中や道行を着て電車に乗っても気になりません。お茶の先生からのお下がりですが、とても重宝しています。
MRIなど検査のある日は洋服ですが、耳鼻科や眼科、皮膚科など大抵の病院は問題ないです。
髪の毛をセットして着物を着るとなると支度が大変であるというのは皆さん共通の悩みです。
最近は髪を短く切り、支度が億劫にならぬようにしています。
髪をセットをせずに着物を着るだけであれば、時間も短く済みます。
日常の家事についてですが、家事用の二部式を着ているので、汚れても問題ありません。
普段着は家で洗っています。
中の襦袢はサイズの合わない長襦袢や、洗って縮んでしまった絹の襦袢などを着ています。
その襦袢も、古くなったら寝間着として活用しています。
以前にもブログに書きましたが、長襦袢の袖を筒袖にして、あまりの生地で紐を作っています。
絹の寝間着は暖かく、肌触りもよく快適です。
着物生活には、普段の着物とお出かけの時の着物とが分かれていなければ難しいと思います。
家にいる時は、基本半幅帯か二部式着物のどちらかにしています。
着物は決して高価なものでもなく、今はネットで安く買える時代です。
母や祖母の古い着物もコーディネート次第で素敵に着ることができます。
リモートで家でのお仕事が多くなった人などは是非着物生活にチャレンジしてみてください!