着物とジュエリー
母は72歳ぐらいで寝たきりとなり、今年の3月。
孫娘の大学院の卒業式の朝に息を引き取りました。
94歳でした。
最後は施設に入所しましたが、特養でもホテルのような綺麗な個室で、母らしい贅沢な最期ではなかったでしょうか。
自宅より、施設を選んだ母でしたが、最後まで歯のメンテナンスや美容などにも気を配りファッションにもこだわっていましたので、私より何倍も人生を楽しんでいたようです。
ランチ会で外食もあり、鰻やお寿司などを好んで食べていたようです。
母は私を娘としてより、ライバルとしてみていたので、娘よりも幸せでなければならなかったのです。
なので娘に介護される事を嫌いました。
介護すれば常に言い争いが生じ喧嘩ばかりです。
母は、お嬢様でしたが肺結核を患ったため、家事などは一切しません。
幼少の頃から私が母の面倒を見るという人生でした。
祖母宅には何人かのお手伝いさんがいましたが、母の結婚後はその中の一人の人が付いてきて、暫くは家の事を全部やってくれていました。
パンチパーマのとても意地の悪いお手伝いさんでしたが、厳しい世の中を渡っていく術を学んだ気がします(笑)
施設に入所する10年ぐらい前に、宝石などは持ち込めないから貴方の好きなようにと、頂いたジュエリーBOX。
その当時は毎日がお茶の生活でしたので、帯留や指輪などは出来ません。
貰っても困るわと思いながら、箪笥の奥にしまい込んで、気が向いた時たまに付けていました。
先日和光に時計のオーバーホールをお願いに行った時、2階のジュエリーコーナーで素敵な指輪を見つけました。その時娘が「ママ同じの持っているじゃない」と言われ、はたと気がつき、帰宅後に確認すると同じような指輪が・・・・。
確かにデザインが若干古臭くなってはいるものの、イメージは同じです。
それから、ああ私もこのような指輪をつけたいと思う年齢になったのだと嬉しいような複雑な気分に。
あの当時は、大きな宝石はおばさんみたいで格好悪いと思っていたのに、今は綺麗だと思うように。
年齢と共に手の甲に小さなシミが目立つようになり、ジュエリーをつけると視覚マジックで気にならないのです。
手が綺麗になったように感じるのです。
また、「LEONARD」のカットソーもあまり好きではありませんでしたが、母があまり着ないでしまっておいたカットソーを着てみると、猫の毛が全くつかない!!
綿100%なのにツルツルしている素材だからでしょうか・・・。
いつもは外出の際、コロコロで年回も毛を取らないと出かけられませんでしたが、LEONARDはそのままでも毛がつかない、もしくは少しぐらいついていても目立たない。
綿なので通気性もよく肌触りも良いのです。
洗ってもすぐ乾くしノーアイロン・・・・。
しかもカジュアルなイメージでもありながら、妙にエレガントな雰囲気もあるので、ちょっとそこまでの買い物でも、食事でもなんでも使えます。
どうしよう。。。。こんなに使いやすいなんて。
捨てるのは勿体無いかしら・・・・・。
着物にお金がかかる分、洋服にはあまりかけたくないし・・・。
しかし・・・・・。
どう考えてもデザインとしてはそんなに好きではないのですが・・。
まとめてリサイクルショップに出すか。
何となく野村沙知代さんのイメージが拭えないのですが・・(笑)
でもそこを乗り越えちゃえばいいのか。
いや踏ん張って乗り越えない方がいいのかな。
もうグラグラな毎日(笑)