いろのこと

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令和の奇跡

2019年5月1日 21:26  


お香の材料や染料を買いに行った帰りに、GINZA SIXの蔦屋書店に寄りました。

色のコーナーには私の本が5面陳されておりました。

面陳とは表紙が見えるように陳列されることを言います。

何冊かまとめて面陳されることを3面陳、または5面陳などど言います。


発売から多少時間が経過しましても、まだまだ売れ筋の本はこのように陳列されます。


嬉しくてなかなかその場から離れられず、他の本の立ち読みをするふりを致しましてしばらく眺めておりましたら、次から次へと手に取って下さり、そのうち2人の方がお持ちくださりました。

それは言葉に表せないほどの喜びでございます。


一人の少女が私の本を見て、真剣に考え、他の本を見ていたようですがやはりこの本がいい!!という表情で抱えてくださいましたので、思わず声をおかけしてしまいました。


「この本をお買い上げくださるのでしょうか?」

少女はとても驚いていた様子でした。

「この本は私が書きました・・お買い上げくださるようなので思わずお声をかけてしまいました」

その時の彼女の更に驚いた表情が忘れられません(笑)

あまりの驚きに興奮なさっていて、その可愛らしさに思わず笑ってしまいました。

お話を聞きますと、まだ中学生で、高校入学の為に卒業論文を書くことになっており、以前から興味があった日本の色について論文をかきたいので本を探していた・・との事でございました。


とても素晴らしい偶然です!!

昨夜、私はブログで「令和」の時代は日本の色や伝統・着物を若い世代に繋いでいきたいと書いたばかりでございました。


その後、お母様がいらして宮崎から東京に来ていること、日本の色の本がGINZA SIXの蔦屋書店にならきっと沢山あるだろうという事で探しに来た事などを伺いました。

そしてお嬢さまは私の本を選んでくださったこと。

その横に私が立っていたこと。

こんな偶然はあるのでしょうか!!とお母様もお嬢さまもそれはそれは大変嬉しそうで、記念に本にサインをして差し上げました。


私はお嬢さまの嬉しそうな可愛い顔がいつまでも忘れられず、帰りの電車でとても幸せな気持ちになりました。


なんて素敵な令和の始まりなんでしょう・・・。


若い世代に日本の色の知識を残すという、新しい時代に掲げた目標は奇跡のように道筋を通し、私に素晴らしいギフトとして彼女と出会わせてくれたのだと思います。


幸せな出会いとは、相手を利用する得をするという損得などなく、ただ心から出会えてうれしいと思える。

そういう純粋でピュアな瞬間ではないでしょうか。


最近皆さんが私に出会えて幸せな気持ちになってくださることが多く、なぜかは分かりませんが、私もそれで随分癒され助けられております。

大変ありがたい事です。


普段着で化粧もほとんどしておらず、お恥ずかしいのですが(笑)

この写真は宝物です。






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